グーフィー (Goofy)の介護日記

お袋がアルツハイマーと診断されてから

通帳がない

お袋の暇潰しは3つしかない。テレビを観るか、庭の手入れをするか。この辺は放っておいても別に問題はない。もうひとつ持ち物の整理ってのがあるんだが、これが大変なことになる。整理と言ってもキチンと整理する訳ではなく、押入れから目的もなくありったけのものを引っ張り出し、グチャグチャにしてまた押入れに押し込むのだ。だから捨てるものはなく、より一層グチャグチャにしただけなのだ。探し物をするときもあるようだが、探しているうちに何を探しているのかわからなくなる。マンガみたいだ。探し物が見つかることもあるが次の日になると、なんでこんなものが出ているんでしょうね?なにをしようとしたんだっけかね?ということになる。

2週間ほど前に普段使っている銀行の通帳がないと言い出した。たぶんいつも置いてある所から別の場所へ移したのだが、その移した場所が分からなくなったのだ。一応自分が目星を付けた所は探してみたが見つからない。そのうち銀行へ記帳しに行って忘れてきたと言い出したが、そんなことはしていない。暫らくすると、銀行に届いていれば連絡くらい寄越すよね!とか、もう再発行してあるから取りに行こうとか訳の分からないことを言い出す。これがちょっと前までの話し。

最近、仕事がやたら入るようになった。今抱えている案件だけで10件以上ある。ということで、ここのところ昼間は外出することが多くなった。お袋の行動を監視できなくなった訳だ。

昨夜風呂から上がると、もうお袋は寝てしまっていて一階は真っ暗だ。さて酒でも飲んで寝るか!と二階の自分の部屋へ上がって行った。暫らくするとお袋がゴソゴソ二階に上がってきた。なんだ寝たんじゃないのか?と言うといきなり、あんたあたしの通帳持って行ったでしょ!?とか言い出す。おいおいいい加減にしろよ!あんたが失くしたんだろ。明日病院へ行きたいが、診察券も保険証もないと言う。なんなんだよ!こんな時間にと一緒に一階に下りてみると、いつも通帳やら保険証やらが入っている引き出しを漁っていた。ほれ寄越せと引き出しを取り上げ、保険証を探した。保険証と診察券はちゃんとあったが、当然のこと通帳はない。

通帳はお袋がどっかに移したんだよ!と言っても頑として聞き入れない。んじゃ好きにしろ、俺の言うことを聞き入れないのはいいが俺の所為にするな!と言って二階に上がった。そうするとお袋は間もなく寝てしまった。

さて今朝、朝食をとっているお袋に、今日病院行くのか?と聞いてみた。なんだから?というのがお袋の答えだった。それ以上突っ込まなかったが、どこを診てもらいたかったんだろう??昨夜は聞いても答えなかったから、分からず仕舞いだ。