認知症に対する心構え
何度も言っているが、月に一回通院がある。ここのところ婆さんの診察はホドホドに、オイラの心配ばかりしてくれる。曰く。
「薬だけ飲んでいてもどうしようもない」
「何かあったら相談してください」
「どんなことでもいいので相談にのります」
「うちの病院には介護専門の相談窓口があり専門の職員もいます」
「サ-ビスの内容を見直すのもアリですよ」
すごく親身になって話しを聞いてくれる。ありがたいことだ。そんな話をしてる途中で婆さんが口を挟む。
「自称認知症です」
これはいつも冗談のつもりで言う口癖だ。冗談になっていないとこが哀れだ。そんなことを言われた医者は「ウン」と言ってスルーし、またオイラの方へ向き直る。
もう医者はわかっているのだ。ドンドン悪くなってきているので婆さんの心配より、家族の方が心配なのだ。だがオイラは言う程深刻に捉えてはいない。ここでオイラの認知症に対する心構えを書こう。
1.相手にしない
話しをしてもメチャクチャなことしか言わない。結果が出ないのだ。新しいことを覚えさせようとしても、一切覚えられない。与太話しに付き合っていても、こっちが疲れて終わりだ。
2.顔を合わさない
顔を合わさなければ、会話をすることもない。一人放って置く訳だが、当然失敗をする。コーヒーをこぼしたり、パンツを脱いでそのまんまだったり。こんなことをいちいち咎めていても一向に埒が明かない。あきらめて淡々と後始末をするのだ。
3.必要なことは先手々々で準備しておく
たとえば食事の用意。たとえばデイサービスの準備。そうすれば素直に敷いたレールの上を走っていくわけだ。そんな準備、用意も全部自分がしていると思っている。この冬からグーフィーの散歩はおろか餌やり水の交換など一切やらなくなった。だけどグーフィーの世話は自分でしてると思っている。
そして、テレビに夢中になってる背後から悪態をつくのだ。
「阿呆」「呆け」「オマエのことじゃ」「莫迦たれ」
結構な声で浴びせても聞こえていない。これがオイラのストレス発散か!?