どちら様?
先週、そろそろ暖かくなってきたので春物の衣類を持っていってきた。先々週のインフルエンザは陰性だった。
荷物を運び込むため部屋に入ると婆さんがいた。いつもは食堂でテレビなんぞを観ているのだが、この日は部屋の電気もつけずに服の整理をしていた。
荷物を置いて「どうだ調子は?」と声を掛けると「どこかでお見掛けしたような………どちら様?」などと言い出した。
オイラが首からぶら下げている面会者用の名札をシゲシゲと見て「南○苑?」と自分が今いる施設の名前もわかっていない。
特養に入る前からケアマネージャには”特養に入所すると認知症が早く進みます”と言われてはいたが、まだ一月も経っていないのにこの有様である。叔母と伯父に話すとガックリしていた。
スタッフがフライドチキンを喜んで食べていたと話してくれた。良かったな婆さん!月に一回くらいは買ってきてやろう。