グーフィー (Goofy)の介護日記

お袋がアルツハイマーと診断されてから

悪友

たまには自分のことを書こう。

小学生からの悪友が一人いる。ともに学区外からの越境通学をしていた仲だ。悪いことも度々していたし、担任からいきなり殴られたりもした。仕事をし出してからも、同業種ということもありちょくちょく酒を呑んでいたりした。しかし、ここ15年ほどは会っていなかった。

ゴールンウィークにその野郎から電話があった。もう死ぬであろうから、最後に一度会っておきたいなどと言い出す。GWはずっと家に居るからいつでも来いと伝えたが、結局なんだかんだ理由をつけ来なかった。

こちらも仕事が立て込んでいたので延び延びになってしまっていたが、昨日電話をしたら近くまで来ているので呑むかという話しになった。お昼少し前に駅に着いたと連絡が入ったので、駅まで迎えに行った。15年ぶりで会う野郎は果たしてどんな風貌になっているのか?そんな感慨をもって野郎が現れるのを待っていた。

面影は残っていた。すぐに野郎だ!とわかった。もともと禿げぎみだった髪はもうほとんど残ってはいない。髭は白髪だらけ、頬はこけ背も低くなったように感じる。家に連れて来る前に駅の近くで3,4杯ビールを引っ掛けてから、コンビニでウィスキーやらアテやらを買い込んで家に向かった。

色々な話しをした。いい仕事にありつけたこと。爺さん婆さんを看取ったこと。ナンバーズで4億当たったこと。その金をオーディオに注ぎ込んだこと。カミさんと娘に逃げられたこと。鬱病、自殺未遂。末期の病。田舎での療養生活。今は仕事もなく一文無しで弟の世話になっているとか。おいおいこの15年で何があったんだ!

ナンバーズの話しは百分の一くらいに聞いておいたほうがよさそうだ。死ぬと言い出したのは肝硬変らしい、ただの呑み過ぎだ。それに軽い脳梗塞も患ったという。どうりで話しがし難い様子だ。その体じゃ仕事もできんだろ!?

なんだかんだ呑んで、野郎を駅まで送っていった。帰ると酔いがまわって寝てしまった。目が覚めたら夜中の2時だった。夜風に当たろうとナビィを連れて散歩に出た。この時間ならリードなしで歩かせられる。帰ってくると空が明るくなり出していた。残っていたビールを一本空けて、再び眠りについた。今度はこっちから田舎に見舞いに行ってやるからな。

今日はダービーだ、昨日買った馬券が当たるといいな。そう野郎が昨日近くまで来た用事ってのは場外馬券売り場に来ていたのだ。相変わらずな野郎だ!